2010-10-16

「NAVERまとめ リニューアル まとめた人に報酬」てのはおっと思った

まず、佐々木俊尚の講演をききにいったときの発言メモを記します
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
電子書籍の状況

京極夏彦はアドビの組版ソフト使って書いている。自分で作り、自分で出版できる。
もうすべて中抜きして金を取れる。破壊的。
凸版、朝日、KDDI、SONYで組む。なし崩し的に始まっている。
「本のコンテンツ」というものが新しくなっている。インタラクティブに。飛び出す絵本とか作れる。
写真クリックするとさらに情報に飛べるとか、雑誌のアプリケーション化。しかしこれは雑誌の本質そのもの。
日本ではしかしほとんどが単なる雑誌のPDFという状況。
リクルートのじゃらんはapp.としておもしろい。
雑誌というものはそもそもウェブ的。自分がいいところだけ見る。リンクを見て他のところに行く。
ハイパーリンク化、インタラクティブ化と雑誌の親和性は高い。
一方、小説はそうじゃない。シーケンシャル。
コンテンツを何で読むのか、媒体の変化は歴史上何回か起こってきた。
粘土板、竹、パピルス、羊皮紙、紙。
紙がずっとだったけど、今変化している。
変化していないのは流通システム。昔は写本(修道院や図書館)
自分のアイデアがオリジナルなものかどうか、知り得無かった。
グーテンベルク後、「知」のアンビエント化が起きた。
イスラム文化によってバックアップが取られた。ギリシャ文化はクラッシュした。
後にヨーロッパ人がそのデータを再発見し、復元した。ルネサンス。
聖書が誰でも読めるようになった。教会が中抜きされた。宗教改革。
政治の内容が文章で残されるようになり、適当にできなくなった。保険制度崩壊。絶対王政。民主主義。
印刷制度、500年ぶりの二度目の変化。電子物流。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
電子書籍と情報のキュレーティングについて

コストがゼロになる。したがって玉石混交になる。
今の本も昔の本も、フラットに売りだされる。絶版とか必要ない。
どうやって良い本を抽出するのかが問題になる。
また、自分がなぜその本を読むのかの背景、コンテキスト的な読み方、がフォーカスされる。
「いま〇〇なひとがよむべき五冊の本」みたいな紹介のされ方。
コンテキストを用意してくれると、その本の見え方が変わる。
共有もして、理解を深められる。(山形浩生さんの書評とか)
マスメディアの情報の流し方:大河的。大きい川みたいに大量に均一なやつをながして、受け手は魚みたいに口を開けて一様に接種するだけ
細かい情報はマスメディアが本質的にマスである以上担いきれない
湿地帯的情報:小さなビオトープがたくさん並立している。何か他のところから、水が流れこんでもいる。
広告クライアントどこに情報流せばいいのか、混乱している。情報の流れかたまだ把握出来ていない。
情報は個人を軸として流れる。マスメディアの情報大雑把すぎて面白くない。
今は皆、あるものに詳しい〇〇さんのblog、〇〇さんのtwitterというように、リストアップしている。そしてそれをフォローするだけで必要十分を満たす。
個人発の情報は玉石混交かつ超大量。一次情報の中からイイヤツだけ拾い上げるのは事実上不可能。
だけど、「誰が発している情報か」で説得性、納得性が高まる。
情報自体はわかんないが、人の評価は確立する。そういう人をみつけてフォローしている
ソーシャルメディアの根本
人を軸にして情報が流れる
自分が信頼している人が流す情報
食べログでも、この人が評価するなら信用できる。というような仕方で情報を収集する。
世界中にある〇〇。それを独自の視点で評価し、提示する。
コンテクストをつけて、見え方をつくる。キュレーション。
(大量にならんでいるわけではないのに、非常に良いレコード屋を思い浮かべる)
情報量超大量になっているだけにcontents is not the king, but curating
どんな圏域の人か、自分で見つけてきてフォローする。
でもビオトープがたくさんありすぎて、価値観が違う:サイバーカスケード。
オープンなコミュニティでは批判も多い、それによって最適化される。
→インターネットは正義が勝つという信念
curationは言ってみれば個人のバイアス。例えば佐々木俊尚という人間のバイアス、立ち位置を折り込み済にして、情報をとる。
そうしたいと他の人が思ってくれるかどうか。
ビジネスとしてcuratingがなりたつかわからない。
(書評をするαブロガーというところからいろいろなビジネスに進んでいっている池田信夫 というのはいる)
(また、良いレコード屋を想起)

ーーーーーーーーーーーー
しかし、つい最近naverまとめサイトから、良いまとめをした人にお金をだす意向だということが発表された
「目指せ“1億総キュレーター” 「NAVERまとめ」リニューアル、まとめた人に報酬も」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1010/15/news035.html


自分も、ひとつぐらいこういう分野をもちたい、と思います。
以上です

No comments:

Post a Comment